特殊なお客様-スーツ屋でアルバイト
以前スーツ屋でアルバイトをしていた事があり、そのとき衝撃的だったお客さんがいました。某俳優さんそっくりなのですが、よりによってその俳優さんがインテリヤクザ役を演じたときにそっくりなお客さんでした。スーツに何やら大金が入ってそうなアタッシュケースを持ち、ネクタイを見つめるお客さん。緊張しながら観察していると、声を掛けられました。なんでも、手に持っているネクタイよりもっと濃い色はないか、とのことでした。
お客さんが持っていたのは、正直「こんなの誰が買うんですか」と、店長と笑い話のネタしていた派手な紫ネクタイ。でも真剣に悩んでいる姿と気迫に押されて、在庫の箱をひっくり返して探しました。
普段はお客さん1人に店員1人対応ですが、私が探している間にアルバイト仲間が必死に場を繋げ、なんとかそれっぽいものを発見できました。お客さんに見せると、「あぁいいね!」と即購入、「探してくれてありがとね!」と足早に去って行かれました。かなりの緊張でしたが、その店は立地的にもそういったお客さんが多く、その後も同じ系統のお客さんが来ることもしばしありました。しかし、最初に対応した方がきちんとされていたため、あまり臆することなく、自然に接客できるようになりました。特に危険な目に遭う事もなく、今では貴重な体験だったなと思います。
ジョブリンクワーク